LIVE HUMAN (ライヴ・ヒューマン)

photo credit: Timi D
Left -> Right: DJ Quest (tt), Albert Mathias (dr), Andrew Kushin (b)

映画「スクラッチ」でも取り上げられたBullet Proof Space Travellersの一 員、DJ Questはジャグリング、スクラッチング、 ミキシングの三拍子揃いまくったベテランDJ。その確かなテクニックと音楽的センスをLive Humanというキャンバスにのせると、Questは間違いなく、最も優れたバンドDJとして機能している。百聞は一見にしかず。

ドラマーのAlbertは、天を仰ぐようなスタイルでスティックを振り下ろす度にに魂を込めるようにして叩く。彼の豊かなドラムプレイと音の強弱、表情の変化は注目です。ハードなビートにうねるベースライン、時には美しい和音を合わせるのはベーシ スト、Andrewの役目。一見、脊髄のような奇抜な電子ベースを携え、Questとメロディーを交換したり、Albertと深いグルーブを造っていく。
DJ、ドラマー、ベース。三人寄らば、という言葉があるように彼等の披露する曲はどれも構成力が素晴らしく、即興を取り入れつつ生で展開される起承転結にはため息が出るし、体は勝手に踊り出してしまう。この成熟したシンプルな3ピースバンドの中に、未来の音楽の秘密が隠されているような気がしてならない。シナリオなき生の真骨頂を、是非ともお見逃し無く!

(by Shing02)

<LIVE HUMAN プロフィール>
DJ QuestことCarlos Aguilar、ベーシストのAndrew Kushin、パーカショニスト のAlbert Mathiasで構成されるヒップホップ・バンド。1997年に自主的発表したデビ ューLP「LIVE HUMAN」がヒップホップ・ヘッズによる高い支持率を獲得。1999年ヨー ロッパのFat CatよりセカンドLP「Monostereosis: The New Victrola Method」を発 表。インストゥルメンタル・ヒップホップの代表作として、日本でも大きな話題を呼んだ。2000年にはMatadorより三枚目となる「Elefish Jellyphant」を発表。インプロビゼイションを取り入れた実験的な内容で、サウンドはさらに進化した。ジャズ、 ヒップホップをベースとした独特の音楽活動を展開。

<LIVE HUMANの主な過去作品>
Elefish Jellyphant (2000 Matador)
Monostereosis: The New Victrola Method (1999 Fat Cat / 2000 Hip Hop Slam)


photo credit: Timi D
DJ Quest at the Lab